「テレビ霊能者を斬る」読了!

no-bu

2008年01月22日 07:53

ブラブラと本屋を散歩していたら面白そうな本見つけたので読書。

明日行われる三年生の学年末テストの採点、来週の月曜日までの成績提出と恐ろしいスケジュール。間違いなく息が詰まるような日程で精神的に一杯一杯になる前に、ゆったり読書でもと…。

正直いうとこんな事している場合じゃないけどね。

そういや~、この前、細木数子があるテレビ番組を終了するっていってたな~。
私自身も占いや心霊的な事には、興味はあるし、スピリチュアル的なことを完全に批判するつもりもないけど、以前から細木数子のあの言い回しや断定的な言い方、それを助長するような番組の構成には、すごく違和感を持っていたんです。
本の帯にも「新進気鋭の宗教社会学者がブッタ斬る!」と書かれているし、おもしろそうだと…。


出版社からのコメント
スピリチュアル・ブームを背景に「テレビ霊能者」がカリスマ化している。
霊能者を信じる信じないは個人の自由だが、少し冷静に見ていくと、彼ら「テレビ霊能者」の言動は矛盾に満ち、その信憑性にはかなりの問題があることがわかる。
さらに問題なのは、それら霊能者をテレビを中心としたメディアが無批判に賛美・肯定していることであろう。
本書では、カリスマ化する「テレビ霊能者」をテーマに、彼らの矛盾に満ちた言動、また彼らを賛美するテレビとの蜜月のカラクリ、そして、テレビ霊能者を持ち上げる社会に潜む危険性を、小池靖氏が指摘する。


著者は、書き出しで次のように述べています。

「テレビで霊能を発揮する人物たちを仮に『テレビ霊能者』と名付け、なぜ彼らは人気を博しているのか、その人気は、現代日本人のどのようなニーズの反映なのか、彼らの背景にある思想は何なのか、そして、メディアとテレビ霊能者の親和性(結びつきやすさ)などについて、宗教社会学の知見も活かしながら論じていきたい。」(p3-4)

人類学や社会学好きな私には、すごくドキドキするような内容なんだけど。
帯の
「ぶった斬る!!」からかなり過激な論調なのかと思いきや、テレビ霊能者の良いと部分にもふれていて、悪い点だけを取り上げて、それを辛辣に批判するわけでもなく、その問題点の真偽については、はっきりとした名言はなかったように思えます。

それよりも、、この本の中で触れられていた、「放送倫理・番組向上機構(BPO)」のホームページから抜粋した文章が一番切り口が鋭いって思ったのは、私だけでしょうか・・・。

○事故で子供を亡くした親族を集め、霊能者が亡くなった子供の言葉を遺族に伝えるという内容だった。放送局が単なるフィクション・バラエティと考えているならば、明らかに遺族に対する冒涜であり、人権的問題である。
放送局が事実だとして放送しているのならば、明らかに民放放送基準に違反した行為である。
○番組の冒頭で自称霊能者を何の科学的検証もなく「天国にいる人と話ができる、不可能を可能にする男」と紹介するだけでなく、何らかの理由をつけて「死んだ人は成仏していない」とまず遺族の不安をあおる構成になっており、非常に悪質である。日本民間放送連盟放送・・・・・に違反している。この番組では犯罪や事件の遺族を引きずり出し見世物にし、人の悲しみに付け込んで嘘を信じ込ますことで、遺族の心を弄んでいる許しがたい偽善番組である。・・・・・いまだに自称霊能者を公共の放送に登場させていること自体、放送業界には自浄作用がないといかいえない。


それでも興味ある方は、一度、どうぞ!

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