映画「4デイズ」(洋画)
以前も紹介したように、最近は、前回紹介した「5デイズ」にはじまり、「スリーデイズ」やら「4デイズ」やら、似たような名前が付けられる作品が多いです。
今回は、前回に続いて「4デイズ」を鑑賞しますた。
原題は「UNTHINKABLE」。
何で「4デイズ」かというと、残されたタイムリミットまで四日間だから…。
ね、安易でしょう。
個人的には、そのままの題で良かったのにね。
核爆弾を仕掛けたテロリストに対して、口を割らせるために、とにかく酷い尋問が行われます。
その酷すぎる尋問をめぐる人間心理の揺れ動きに主題を置いた作品です。
主演は、サミュエル・L・ジャクソンとキャリー=アン・モス。
テロリストは、元デルタフォースの爆弾のスペシャリスト。
アラブの名前に改名し、アメリカの三都市に核爆弾を仕掛けたとビデオで声明を残します。
で、逮捕から四日後の金曜日の正午に全ての爆弾が爆発するという段取り…。
でも、確かに衝撃の連続なのは分かるけど…。
テロリストに対する尋問は、当然口を割らせるための酷い拷問があるということを承知の上なはずなのに、何故か防犯カメラの前でワザと立ち尽くし、意図的に捕まる犯人…。
何こいつ、何を考えているのだろうか?きっと何か意図があるのであろうと誰でも思うでしょう。
しかし、時間が経つにつれ、その意図がまったく分からない…。
で、そこにやってくるのが政府に雇われた尋問(拷問)のプロ、HことサミュエルLジャクソン。
爆弾のありかをはかせるために、ただただ酷い拷問を加え続けるH。
しかし、テロリストは爆弾の場所のありかを巡って、別の要求さえしない。
ただひたすら酷い拷問に耐えるだけ。で、明日になったら言うって…なにそれ? 超すごいM男かって感じで…。
絶対に口を割らず、拷問のプロも次第に根をあげかけたスペシャリストH。
そこからが、まさにUNTHINKABLE。
正気の沙汰ではない行動に走るH。まず犯人の女房を血祭り。
続いて子供にまで手をかけようとする始末…。
まあ、そこら辺の行動がこの映画のポイントで、その行動を巡る人間心理を描きたかっただろうと思うのだけど、普通、プロのテロリストはもっと戦略的ではないかい?
だって、プロなら最初から仕事をするときには、大事な妻と子が出国したのを確認してから仕事にあたるはずでしょう。
そんな痛い思いしようとしないで、最初から顔を隠して要求を突きつけた上で、要求が上段じゃないことを証明するためにちょっとした爆弾爆発の予告を入れ、実際にやってしまえばいいんじゃないの?
最後まで、自ら拷問されることを選んだ犯人の意図がよく分からないし、モヤモヤ感が残った作品でしたわ。
「評価 ★★★★☆ ☆☆☆☆☆ 40点」
(あらすじ)
米国政府に届けられた一本のビデオ。
そこに映っていたのは、国内3都市に核爆弾を仕掛けたという衝撃的な告白だった。
しかも、それは4日後に爆発するという。
ビデオに映っていたテロの犯人はイスラム系アメリカ人、スティーブン・ヤンガー(マイケル・シーン)。
もし本当に核が爆発したら、1,000万人規模の死傷者が出る。
元軍人のヤンガーは爆薬と爆弾処理のプロ。
核兵器に精通し、3年前にロシアの核施設調査の際に核物質を盗んでいたことが判明する。FBIロサンゼルス地方局でテロ対策チームを率いるヘレン・ブロディ捜査官(キャリー=アン・モス)は、CIAに雇われた謎の特別尋問エキスパート“H”(サミュエル・L・ジャクソン)と組んで、自ら進んで逮捕されたヤンガーを極秘施設で尋問し、爆弾の所在を聞き出そうとする。
しかし、非人道的な拷問を行なう“H”に対してヘレンは猛烈に反発。
だが、2人の硬軟織り交ぜたコンビネーションが功を奏し、ヤンガーの供述を得ることに成功する。
核爆弾の話は虚言であるという証言と、ビデオを撮影したビルの住所を聞き出し、部下を引き連れてそのビルに向かうヘレン。
だが、それはヤンガーの罠だった。
1人の兵士が誤って爆弾の起爆装置に触れ、近くのショッピングモールが爆発、53人の死者が出る。
核爆発まで残り時間はわずか。
拷問をエスカレートする“H”。
遂にヤンガーが口を開く。
それは、大統領に対する2つの声明要求だった。
“イスラム諸国の独裁と傀儡政権には今後一切、財政並び兵力の支援を行わない”、“すべての米軍のイスラム諸国からの撤退”。
だが、テロリストと交渉はしない、と政府関係者はこれを拒否。
核爆発まで残り21時間。
刻一刻とタイムリミットが迫る中、“H” の非人道的な行為に異を唱えながらも、他に有効な手段のない一同に焦りが生じてゆく。
果たして彼らは、3つの核爆弾を発見し、米国を救うことができるのか……?
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