映画「マッド・ブラザー」(洋画)

no-bu

2012年03月10日 12:00

大好きなんです。
エドワード・ノートン。あの演技力!


『真実の行方』、『ファイトクラブ』などの作品で、人間の持つ二面性や二重人格を見事に演じ分けたその実力!

特に、『真実の行方』で見せたアーロンの“二重人格”の演技。
デビューとなる作品で、そのすばらしい演技力でアカデミー助演男優賞にノミネートされ、ゴールデングローブ賞 助演男優賞を受賞したのもうなずける力の持ち主です。

そのエドワード・ノートンが出てるから見たい。
おまけに、一人二役を演じるっていうんだから、“また、あの凄い演技みなくちゃ”とレンタルしました。(けど、若干、変な胸騒ぎもしたのだけどね。)




結果…………、予感的中!

当然、エドワード・ノートンの演技力はまあまあ良かったと思うけど、まあまあというレベルは超えず。
少し、期待が大きすぎたかな?
けど、このストーリー展開では、どうにも面白くならないわ。
脚本がダメ。

さらに付け加えれば、この作品の原題は 「Leaves of Grass」
米国の詩人ウォルト・ホイットマンの詩集(1855)「草の葉」からきているらしい。
作品中で読まれる詩に関連していると思うのだけど…。
しかし、これがなんで「マッド・ブラザー」となるんだろう。
作品しっかり見てから、邦題つけていないのだろうか?
ホント、邦題のつけ方が安易で面白くないと思うケースが最近おおいなー。

「マッド・ブラザー」(Leaves of Grass)
監督:ティム・ブレイク・ネルソン
出演:エドワード・ノートン スーザン・サランドン ルーシー・デビート リチャード・ドレイファス ケリー・ラッセル


話の内容は、だいたい次のようなもの。

家族と疎遠になっていた大学教授のビルは、弟のブラディが死んだという報せを受け、故郷のオクラホマに戻る。
しかし、それはビルをおびき寄せるためのブラディのついた嘘だった。
実は、ドラッグビジネスに手を染めていたブラディは、借金トラブルを抱えており、そのトラブルを解決するための、アリバイ工作としてビルを利用としていたのだ。
真相を知って、反発するビルだったが…ブラディに押し切られる形で、渋々承諾…ブラディに紹介された教師の女性とアバンチュールを楽しむのだが…。


お堅い真面目な兄貴と見るからにヒッピー風な出で立ちの悪弟。
二人は一卵性双生児で瓜二つ。

お堅い古典文学専門の大学教授で頭の良い兄に対して、悪の世界に浸る大麻を栽培し生活する弟も、見た目はそうでもないが、大麻の育成方法とかを独自に編み出し、そのシステムは、非常に精巧で化学的、すごく能力は高い。
もしかすると、大学教授の兄貴よりも(法には触れているが)“生きる力”は逞しい。

で、そんなに逞しい力を持っているのなら、“あのアリバイ作り”はないでしょう!というのが、大きな減点の対象!
さらに、せっかくのアリバイづくりだったのに、“途中のあの行動”はない!

これは、完全に脚本を作成した人が単純すぎる。
もう少し捻りをきかせて欲しかった。

せっかく演技派のノートンが二役なのに、その魅力と才能を十分に生かし切らない脚本。

で、残念ながら、「評価 ★★★★★ ★☆☆☆☆ 60点」

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