マッチ・スティク・メン
前評判も、知識もなく何となく手にした作品でしたが…。
久しぶりに、「私のツボ」をつく作品の登場です。
最初に言っておきますが、
「総合評価 ★★★★★
100点」
です。
「ストーリー」
詐欺師ロイは、オフィスの電話を毎朝消毒せずにはいられず、下着や靴下を小さくたたんできちんと積み上げないと気が済まない潔癖症。ほとんどツナ缶だけを食べて生きているが、食器が汚れるので缶からそのまま食べている。そんな彼が詐欺家業に没頭している時だけは、潔癖症を忘れ、芸術的ともいえる手腕を発揮するのだ。ある日ロイの前に現れたのが、離婚時に妊娠していたかつての妻が産んだ実の娘アンジェラ。14歳の彼女が父の家の汚れひとつないカーペットを靴を脱がずに踏みつけた瞬間から、彼の人生は思いもかけない方向にかわっていく。…
主人公のロイ・ウォラー(ニコラス・ケイジ)はプロのペテン師で、相棒のフランクと組んで、詐欺商法で、大もうけ。その手口には、「なるほどね」「詐欺ってこんふうに大がかりで用意周到に準備されているんだ。」とある意味納得。そして、彼らには、あるポリシー(美学)がある。それは、「ペテンはアート」。
さて、「ペテンの中のペテンであり、アーティスト」であるロイにも、弱点はある。
それは、過去の経験をもとにした「強迫神経症」。
以下はロイの生活習慣。
(1)自宅の食器、オフィスの電話は、毎日消毒。
(2)ツナ缶を常食とし、食器が汚れるのがイヤなので缶のまま食べる。
(3)カーペットが汚れるのを嫌なので、客には靴を脱がせる。
(4)埃が入るので窓は開けない。
(5)ドアを開けるとき、必ず「1、2、3」と唱える癖がある。
(6)イライラするとチック症状が出る。話すとき、無意味な音声を発してしまう。
(7)よく過呼吸に陥る。パニック障害だ。
(8)そうした「強迫神経症」からくるパニック障害をおさえるために、不法に入手した向精神薬を使用。
まあ、こういう「強迫神経症」の症状の中で、ロイは相棒とともに詐欺行為を働いていくわけだが、これ以上、内容について触れるとおもしろくなくなってしまうのでやめておこう。
私が、ここまで「最高」と思えるのも、そうした「前知識」がなく「真っ新」の状態で、この作品に出会ったからであろう。
まあ、とくと「天才・詐欺師=マッチスティック・メン」の世界をご堪能ください。
あっ、言い忘れた。
そういや~、主人公のロイいがいにも注目したのが、アンジェラ役のアリソン・ローマン。
すごく可愛くて、演技もうまい。
後で知ったんだけど、このアリソン、作品中では14歳を演じてるんだけど、実年齢は24歳なのだそうだ。
「そんなバカな…」「全然。違和感なかったよ。」
そんなとこでも、no-buは、完全にだまされたという訳だ。
これも後で知ったけど、この作品の監督は、あのリドリー・スコットだったんですね。
ご存じのように、「トップガン」、「スパイゲーム」、「エネミー・オブ・アメリカ」、「グラディエーター」、「ハンニバル」など、多くの有名作品を手がけてきた方です。
さあ、あなたはどれだけ「だまされた~」と思うのかな。
楽しみです。
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