タガメ女とは?
2013年09月09日
近頃、子供たちと将来就きたい職業や夢の話をしていると、よく「自分就きたい仕事がない」だとか「自分の将来がどんな風なのかイメージがつかめない」とかいう子がたくさんいる。まあ、長引く不況とこの閉塞感がいっぱいで息がつまりそうなこのご時世の状況からすると、自分の将来像がイメージしにくいというのも頷けなくもない。しかし、そんな状況の中、つぎのような答えも多いのが事実である。「幸せな花嫁さん」「専業主婦」「玉の輿結婚」。個人的には、さすがに、このような小学生のような返答にはあいた口がふさがらないが、よくよく考えてみれば、一昔前、高度成長期時代は、このような考え方が多かっただろうなという気にもなる。
こうした考え方は、基本的に、会社人間である自分の主人のリソース=稼ぎを前提にしたものであるが、こうした生き方自体を「日本をダメにする元凶」と一刀両断にする本がある。
『日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体』深尾葉子著/講談社+α新書
私自身、この本の存在を知らなかったが、知人から阪大に面白い研究をしている女性研究者がいて、その人が書いている本の題名が面白いという話を聞いて検索してみるとこの本に出くわした。
筆者の問題提起を簡単に言えば、「昨今の男性の自殺の増加、熟年離婚、DV、ネグレクト、晩婚化・非婚化の要因は、専業主婦を志向する女性にとって生存競争を生き抜くために『幸福の擬装工作』までして男性を『搾取』するシステムから離反しようとした男性側(カエル男)の抵抗である」ということである。
では、なぜこのようなタガメ女、カエル男の捕食関係が生まれてしまったのか?それを筆者は「魂の植民地化」という概念で説明しようとしている。
「物質的、経済的な条件に左右される『幸福の指標』は『箍』(筆者は、たがとタガメをかけているのだろうが)となって、男性だけでなく女性自身をも呪縛し、今日の日本社会の閉塞状況を引き起こしている。これは、戦後のアメリカ的価値観を無批判に受け入れ、それを『常識』としてきた結果招かれた『魂の植民地化』である」。
では、筆者がいう、戦後アメリカ的価値観を無批判に受け入れ、常識化してきた結果、生み出されたタガメ女とは、どのような女性なのだろうか?筆者は、次のようなチェックポイントをあげている。
【タガメ女】
□夫の小遣いは月1万円
□夫から搾取しつくすのが目的。万が一のときは自滅
□夫はただの給料運搬人と考えている
□選んだ男を巧妙にはめて結婚、または計算ずくのデキ婚
□捕食者と餌の関係で、愛情はない
□お金を稼ぐことは失敗の証しであり屈辱
□信頼できないので拘束している
□ブランド大好き。見栄をはるための必需品
□郊外のマイホームと車はセットで必須アイテム
□感謝する意味がわからない
□周りから幸福に見えるかがすべて
タガメ女とは、上記チェックポイントに多数当てはまり、収入が多い男性との“安定した結婚”を望み、結婚したら“郊外の一戸建てかマンションの住宅ローンを組んで”夫を縛り付け、“自分が家事をいかに頑張っているかをアピール”し、“ママ友の間での見栄の張り合い”や“ブランドショッピングに精を出し”、“イベントや約束とディズニーランドが大好き”で、“投資より定期貯金に励み”、“ドコモの家族割のガラケーに固執する”女性なのである。
さらにいえば、このタガメ女たちは、「○○するって約束したじゃない!」とか、「だから言ったじゃない!」といった自身を守る言動を連発させ、自己チューで、“自分は幸せにしてもらって当然”的な考えを持ち、バブル崩壊後も“旦那の年収が下がっても浪費だけする”、「あんたみたいな男はむかつく」、「腹が立つ」、「あなたがいると困る」などのような発言をくりかえす特徴を持つのであるそうだ。
で、結論…。
私自身は、題名と箍とタガメをかけて社会問題を解きほぐすあたりに視点の斬新さを感じ、購入するに至ったわけだがが、星で評価すると「★★★★★★★☆☆☆60点」とイマイチの評価。
理由は、社会構造分析には欠くことのできない“データの裏づけと詳細な分析”等はほぼ皆無、厳しい言い方をすると「男性の自殺の増加、熟年離婚、DV、ネグレクト、晩婚化・非婚化」という特徴的な事実の表の側面のみを“利用して”、その背景あるものが何であるのかを科学的分析も行わずに、ただ自分の意見だけをただ羅列しているように感じる。
筆者の“魂の植民地化”なる概念をもう少し詳細に理解できれば、もっと深い読み方ができるのかもしれないが、それは多くの人には難しいし、そいう意味でいっても、読了後も何か釈然としない足りないところだらけ感だけがのこった。そういう残尿感的なのは、個人的にかなり嫌なので、著者の「魂の脱植民地化とは何か/青灯社」を読んでみようかと思う。
こうした考え方は、基本的に、会社人間である自分の主人のリソース=稼ぎを前提にしたものであるが、こうした生き方自体を「日本をダメにする元凶」と一刀両断にする本がある。
『日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体』深尾葉子著/講談社+α新書
私自身、この本の存在を知らなかったが、知人から阪大に面白い研究をしている女性研究者がいて、その人が書いている本の題名が面白いという話を聞いて検索してみるとこの本に出くわした。
筆者の問題提起を簡単に言えば、「昨今の男性の自殺の増加、熟年離婚、DV、ネグレクト、晩婚化・非婚化の要因は、専業主婦を志向する女性にとって生存競争を生き抜くために『幸福の擬装工作』までして男性を『搾取』するシステムから離反しようとした男性側(カエル男)の抵抗である」ということである。
では、なぜこのようなタガメ女、カエル男の捕食関係が生まれてしまったのか?それを筆者は「魂の植民地化」という概念で説明しようとしている。
「物質的、経済的な条件に左右される『幸福の指標』は『箍』(筆者は、たがとタガメをかけているのだろうが)となって、男性だけでなく女性自身をも呪縛し、今日の日本社会の閉塞状況を引き起こしている。これは、戦後のアメリカ的価値観を無批判に受け入れ、それを『常識』としてきた結果招かれた『魂の植民地化』である」。
では、筆者がいう、戦後アメリカ的価値観を無批判に受け入れ、常識化してきた結果、生み出されたタガメ女とは、どのような女性なのだろうか?筆者は、次のようなチェックポイントをあげている。
【タガメ女】
□夫の小遣いは月1万円
□夫から搾取しつくすのが目的。万が一のときは自滅
□夫はただの給料運搬人と考えている
□選んだ男を巧妙にはめて結婚、または計算ずくのデキ婚
□捕食者と餌の関係で、愛情はない
□お金を稼ぐことは失敗の証しであり屈辱
□信頼できないので拘束している
□ブランド大好き。見栄をはるための必需品
□郊外のマイホームと車はセットで必須アイテム
□感謝する意味がわからない
□周りから幸福に見えるかがすべて
タガメ女とは、上記チェックポイントに多数当てはまり、収入が多い男性との“安定した結婚”を望み、結婚したら“郊外の一戸建てかマンションの住宅ローンを組んで”夫を縛り付け、“自分が家事をいかに頑張っているかをアピール”し、“ママ友の間での見栄の張り合い”や“ブランドショッピングに精を出し”、“イベントや約束とディズニーランドが大好き”で、“投資より定期貯金に励み”、“ドコモの家族割のガラケーに固執する”女性なのである。
さらにいえば、このタガメ女たちは、「○○するって約束したじゃない!」とか、「だから言ったじゃない!」といった自身を守る言動を連発させ、自己チューで、“自分は幸せにしてもらって当然”的な考えを持ち、バブル崩壊後も“旦那の年収が下がっても浪費だけする”、「あんたみたいな男はむかつく」、「腹が立つ」、「あなたがいると困る」などのような発言をくりかえす特徴を持つのであるそうだ。
で、結論…。
私自身は、題名と箍とタガメをかけて社会問題を解きほぐすあたりに視点の斬新さを感じ、購入するに至ったわけだがが、星で評価すると「★★★★★★★☆☆☆60点」とイマイチの評価。
理由は、社会構造分析には欠くことのできない“データの裏づけと詳細な分析”等はほぼ皆無、厳しい言い方をすると「男性の自殺の増加、熟年離婚、DV、ネグレクト、晩婚化・非婚化」という特徴的な事実の表の側面のみを“利用して”、その背景あるものが何であるのかを科学的分析も行わずに、ただ自分の意見だけをただ羅列しているように感じる。
筆者の“魂の植民地化”なる概念をもう少し詳細に理解できれば、もっと深い読み方ができるのかもしれないが、それは多くの人には難しいし、そいう意味でいっても、読了後も何か釈然としない足りないところだらけ感だけがのこった。そういう残尿感的なのは、個人的にかなり嫌なので、著者の「魂の脱植民地化とは何か/青灯社」を読んでみようかと思う。
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Posted by no-bu at 17:24│Comments(0)
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