映画「フェアー・ゲーム」(洋画)
2012年03月12日
ナオミ・ワッツ × ショーン・ペン
二大アカデミー俳優共演!
「アメリカ合衆国史上最大のスキャンダル」
「フェアー・ゲーム」

この作品、非常に渋い作品で、見る人によっては「つまらない」と思われる作品かも知れませんが、私個人的にこのような作品大大大スキです!
実話をもとに描いた「ポリティカル・クライム・サスペンス」でありながら、その中にも「夫婦の愛と葛藤、そして二人を結びつける絆の強さ」などのエッセンスを織り交ぜながら、非常に秀逸な作品の仕上げになっております。
「フェアー・ゲーム」(FAIR GAME)
監督:ダグ・リーマン
原作:ジョセフ・ウィルソン、ヴァレリー・プレイム
出演:ナオミ・ワッツ、ショーン・ペン、ノア・エメリッチ、タイ・バレル、ジェシカ・ヘクト、トーマス・マッカーシー、ノーバート・レオ・ブッツ、レベッカ・リグ
ご存じのように、ブッシュ政権は、イラクには大量破壊兵器が存在すると主張しイラク戦争を開戦しました。
しかし、戦争中も戦争後も、開戦のきっかけとなった大量破壊兵器は発見されなかったのは多くの方が知っていることだと思います。
実は、開戦前から調査をしていたCIAは、大量破壊兵器は存在しないと主張していました。
しかし、ブッシュ政権はその主張をねじ伏せ、押しつぶし開戦に踏み切ったのです。
その状況をCIAで女性エージェントとして活動していた「ヴァレリー・プレイム」は、新聞社にブッシュ政権の方針が間違っている事を寄稿して世論に訴えでました。
当然ながら、この彼女の行動は、当然アメリカ合衆国政府にとっては、非常に煙たいものでした。
そこで、政府は、“禁止されているはず”の彼女の身分を公開する等の報復行動に出て圧力をかけたのです。
これが、のちに近代アメリカ史上、最大のスキャンダルと呼ばれる「プレイム事件」に発展していきます。(プレイム事件の詳細に関しては、ここをクリックして、お読み下さい。)
私は、アメリカという国を正直、好きではありません。
アメリカは、“世界の警察官・裁判官”と例えられ、世界中で争いごとがおこると(時刻に有益ならば…)率先して出向き、行動します。
しかし、その行為を正当化するような正当な理由も、まっとうな正義も本当にそこにあるのだろうか?と思うことが多々あります。
テロリズムを賞賛したり、正当化する気は毛頭ありませんが、2001年9月11日に発生した“同時多発テロ”。
この事実は、世界中でアメリカを憎んでいる人もたくさんいる(アメリカの行動がいかにねじ曲げられた正義とウソによって行われてきた事に対する抵抗)という事も現しているのではないでしょうか。
やはり、こうしたアメリカという大国の持つ“汚さ”“おこがましさ”“自国中心主義”をしっかり知った上で、世の中で起こっている事をしっかり、客観的に見て判断する力が凄く必要であると、本作を鑑賞して強く思いました。
そのためにも、こうした国家の不正を白日の下に晒した作品が多く作られ公開されるべきでしょう。
ブッシュ政権自体のいい加減さを描いた「ブッシュ」やイラクの大量破壊兵器の捜索の裏側を描いた「グリーン・ゾーン」などのような作品が…。
「評価 ★★★★★ ★★★★☆ 90点」
(あらすじ)
2001年9月11日の同時多発テロ以降、アメリカのブッシュ政権はイラク政府が大量破壊兵器を密かに保有し、世界にテロを“輸出”する「悪の枢軸」のひとつだとして、世論を動かしながら攻撃準備を進めていた。
極秘にこの疑惑を調査していたCIAの秘密諜報員ヴァレリー・プレイム(ナオミ・ワッツ)は、潜入捜査の末、イラクに核兵器開発計画がないことを突き止める。
一方、ヴァレリーの夫で、元ニジェール大使のジョー・ウィルソン(ショーン・ペン)も、国務省の依頼でアフリカ・ニジェールへ赴く。イラク政府が核兵器開発に必要な濃縮ウランを密かに買い付けているとの情報の真偽を確認するためだ。
そして彼もまた、イラク政府によるウラン購入の事実はないとの結論に達する。
だがブッシュ政権はヴァレリー夫妻の報告を無視、2003年3月20日、イラクへ宣戦布告する。
4ヶ月後、ジョーは自身の調査報告を元にイラク戦争の真実をニューヨーク・タイムズ紙に寄稿、ブッシュ政権を揺るがす大論争を巻き起こす。
核兵器開発計画が最初から存在しないならば、イラク戦争を始めたブッシュ政権の正当性が疑われかねない。
ところがその直後、ワシントンの有力ジャーナリストたちに、ヴァレリーがCIAの秘密諜報員だという情報がリークされる。
情報漏えいを指示したのは、チェイニー副大統領主席補佐官のルイス・“スクーター”・リビー(デヴィッド・アンドリュース)だった。
身分を暴露され、たちまち世間の好奇の目に晒されるヴァレリー。
家族や各国に散らばる協力者にも危険が迫り、彼女のキャリアと私生活は崩壊し始める。匿名で送られてくる脅迫状や無言電話、容赦ない世間の中傷……今まで証券会社勤務だと偽っていた彼女から友人も離れていった。
ジョーは、メディアに自身の正義を論じるが、ヴァレリーは沈黙を貫く。
公の場で事実を明かすべきだと言い募るジョーと対立し、唯一の安らぎの場所だった家庭さえもが崩れ落ちそうになったとき、彼女はいつも温かく見守ってくれた両親のもとへ向かう。
家族との穏やかな時間を過ごす中、大切なものとは何か気付いたヴァレリーは、自らの名誉と家族を守るため、強大な国家に戦いを挑むのだった……。
二大アカデミー俳優共演!
「アメリカ合衆国史上最大のスキャンダル」
「フェアー・ゲーム」

この作品、非常に渋い作品で、見る人によっては「つまらない」と思われる作品かも知れませんが、私個人的にこのような作品大大大スキです!
実話をもとに描いた「ポリティカル・クライム・サスペンス」でありながら、その中にも「夫婦の愛と葛藤、そして二人を結びつける絆の強さ」などのエッセンスを織り交ぜながら、非常に秀逸な作品の仕上げになっております。
「フェアー・ゲーム」(FAIR GAME)
監督:ダグ・リーマン
原作:ジョセフ・ウィルソン、ヴァレリー・プレイム
出演:ナオミ・ワッツ、ショーン・ペン、ノア・エメリッチ、タイ・バレル、ジェシカ・ヘクト、トーマス・マッカーシー、ノーバート・レオ・ブッツ、レベッカ・リグ
ご存じのように、ブッシュ政権は、イラクには大量破壊兵器が存在すると主張しイラク戦争を開戦しました。
しかし、戦争中も戦争後も、開戦のきっかけとなった大量破壊兵器は発見されなかったのは多くの方が知っていることだと思います。
実は、開戦前から調査をしていたCIAは、大量破壊兵器は存在しないと主張していました。
しかし、ブッシュ政権はその主張をねじ伏せ、押しつぶし開戦に踏み切ったのです。
その状況をCIAで女性エージェントとして活動していた「ヴァレリー・プレイム」は、新聞社にブッシュ政権の方針が間違っている事を寄稿して世論に訴えでました。
当然ながら、この彼女の行動は、当然アメリカ合衆国政府にとっては、非常に煙たいものでした。
そこで、政府は、“禁止されているはず”の彼女の身分を公開する等の報復行動に出て圧力をかけたのです。
これが、のちに近代アメリカ史上、最大のスキャンダルと呼ばれる「プレイム事件」に発展していきます。(プレイム事件の詳細に関しては、ここをクリックして、お読み下さい。)
私は、アメリカという国を正直、好きではありません。
アメリカは、“世界の警察官・裁判官”と例えられ、世界中で争いごとがおこると(時刻に有益ならば…)率先して出向き、行動します。
しかし、その行為を正当化するような正当な理由も、まっとうな正義も本当にそこにあるのだろうか?と思うことが多々あります。
テロリズムを賞賛したり、正当化する気は毛頭ありませんが、2001年9月11日に発生した“同時多発テロ”。
この事実は、世界中でアメリカを憎んでいる人もたくさんいる(アメリカの行動がいかにねじ曲げられた正義とウソによって行われてきた事に対する抵抗)という事も現しているのではないでしょうか。
やはり、こうしたアメリカという大国の持つ“汚さ”“おこがましさ”“自国中心主義”をしっかり知った上で、世の中で起こっている事をしっかり、客観的に見て判断する力が凄く必要であると、本作を鑑賞して強く思いました。
そのためにも、こうした国家の不正を白日の下に晒した作品が多く作られ公開されるべきでしょう。
ブッシュ政権自体のいい加減さを描いた「ブッシュ」やイラクの大量破壊兵器の捜索の裏側を描いた「グリーン・ゾーン」などのような作品が…。
「評価 ★★★★★ ★★★★☆ 90点」
(あらすじ)
2001年9月11日の同時多発テロ以降、アメリカのブッシュ政権はイラク政府が大量破壊兵器を密かに保有し、世界にテロを“輸出”する「悪の枢軸」のひとつだとして、世論を動かしながら攻撃準備を進めていた。
極秘にこの疑惑を調査していたCIAの秘密諜報員ヴァレリー・プレイム(ナオミ・ワッツ)は、潜入捜査の末、イラクに核兵器開発計画がないことを突き止める。
一方、ヴァレリーの夫で、元ニジェール大使のジョー・ウィルソン(ショーン・ペン)も、国務省の依頼でアフリカ・ニジェールへ赴く。イラク政府が核兵器開発に必要な濃縮ウランを密かに買い付けているとの情報の真偽を確認するためだ。
そして彼もまた、イラク政府によるウラン購入の事実はないとの結論に達する。
だがブッシュ政権はヴァレリー夫妻の報告を無視、2003年3月20日、イラクへ宣戦布告する。
4ヶ月後、ジョーは自身の調査報告を元にイラク戦争の真実をニューヨーク・タイムズ紙に寄稿、ブッシュ政権を揺るがす大論争を巻き起こす。
核兵器開発計画が最初から存在しないならば、イラク戦争を始めたブッシュ政権の正当性が疑われかねない。
ところがその直後、ワシントンの有力ジャーナリストたちに、ヴァレリーがCIAの秘密諜報員だという情報がリークされる。
情報漏えいを指示したのは、チェイニー副大統領主席補佐官のルイス・“スクーター”・リビー(デヴィッド・アンドリュース)だった。
身分を暴露され、たちまち世間の好奇の目に晒されるヴァレリー。
家族や各国に散らばる協力者にも危険が迫り、彼女のキャリアと私生活は崩壊し始める。匿名で送られてくる脅迫状や無言電話、容赦ない世間の中傷……今まで証券会社勤務だと偽っていた彼女から友人も離れていった。
ジョーは、メディアに自身の正義を論じるが、ヴァレリーは沈黙を貫く。
公の場で事実を明かすべきだと言い募るジョーと対立し、唯一の安らぎの場所だった家庭さえもが崩れ落ちそうになったとき、彼女はいつも温かく見守ってくれた両親のもとへ向かう。
家族との穏やかな時間を過ごす中、大切なものとは何か気付いたヴァレリーは、自らの名誉と家族を守るため、強大な国家に戦いを挑むのだった……。
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Posted by no-bu at 12:00│Comments(0)
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