21g
2012年09月16日
「命が消えるそのときに、人は21グラムだけ軽くなる」
「この21グラムの意味するものは…?」

「ストーリー」(MOVIE Walkerより)(↓ネタバレ注意!)
ニューメキシコ。クリスティーナ(ナオミ・ワッツ)は、ドラッグに依存していた過去を断ち切り、今では優しい夫と幼い2人の娘に囲まれ幸せな生活をおくっている。
前科を持つジャック(ベニチオ・デル・トロ)。信仰に没頭することで心の平穏を保っている彼は、クジで当たったトラックも神が与えてくれたと信じて疑わない。貧しいながらも真面目に働き、妻マリアンヌ(メリッサ・レオ)と2人の子供を養っている。
大学で数学を教えていたポール(ショーン・ペン)は、余命1ヶ月と宣告され、唯一の治療法である心臓移植の順番を待つ身。別居していた妻メアリー(シャルロット・ゲンズブール)はポールの病状を聞きつけ家に戻り、彼が死ぬ前に子供が欲しいと願う。
ある日、クリスティーナに一本の不幸な電話でかかってくる。病院に駆けつけた彼女を待っていたのは、トラックに轢き逃げされた娘の夫の死の知らせだった。悲しみのあまり自分の殻に閉じこもり、すべてに無気力になってしまうクリスティーナは、やめていたドラッグにもまた手をだしてしまう。
クリスティーナの家族を奪った犯人、その人物こそジャックであった。とっさに逃げた彼だが、3人の死を知ると、妻の制止を振り切って警察へ出頭。神から贈り物のはずだったトラックは、皮肉にも彼を絶望の底へと陥れたのだ。ジャックは、神に“裏切られた”怒りを面会に訪れた牧師にぶつけた。
3人の命を奪った事故は、しかし1人の男の命を救う。クリスティーナの夫の心臓はポールへと移植された。しかし手術が成功すると、ポールとメアリーの心の溝は以前のように広がりはじめる。別居中に妻が中絶したことを知ったポールは、二人の愛がすでに終わっていることに気付いた。
そんななか、調査会社を使いドナーの身元を突き止めたポールは、幾日もクリスティーナを見守り続けた末、思い切って声をかける。冷たくあしらうクリスティーナだが、やがて彼女の心をいたわり、温かく包み込むポールに心を開いていく。ついにポールが自分の心臓のことを告白すると混乱のあまり激怒するが、彼のまっすぐな想いは、すでに彼女の心に届いていた。しかし、ポールを愛し始めたことで、感情を取り戻し始めたクリスティーナは、あらためて失くした愛の重さに身も心も引き裂かれていく。悲しみを終わらせるために、クリスティーナはポールにジャックを殺してくれと頼んだ。
一方、証拠不十分で釈放されたジャックは、その意味を知る。自分で自分の罪を裁かねばならないのだ。真夜中、息子が欲しがっていたハムスターの籠をそっと彼の枕元に置き、ジャックは家を出た。遠く離れた町で答えを探すために黙々と働くジャック。
1つの心臓が、遂に3人の運命を引き寄せる……。
この作品のタイトル『21グラム』というのは、人が亡くなった時に軽くなる重さだということです。物理的に本当に21グラム軽くなるのかどうかは、わかりません。
しかし、この作品では、「生が失われることによって生まれる喪失感や絶望感など、残された者が感じるもの」を、人間関係や信仰、愛、出会いなどに焦点をあてながら、「21グラム」という言葉でで表現しているのではないかと思います。
そうした表現の難しいテーマを出演しているジャック役(ベニチオ・デル・トル)、ポール役(ショーン・ペン)、クリスティーナ役(ナオミ・ワッツ)の三人がまさに感動的な演技と存在感で表現してくれています。
特に、←ベニチオ・デル・トルの存在感は、すごいですね。
この作品は、すごく難しい作品(時系列がずれている内容がコラージュ形式でつながっているので)であるのですが、名作であり、見る者の心に突き刺さる重たい作品でもあります。
この作品は、私の苦手とする時系列を無視し、個々の話の断片の1つ1つをコラージュ作品のように組み立て構成していいます。
見始めてから、少しして、そういう構成であることに気づいて、少し緊張しながら見ていたのですが、全部見終わってみると、全くバラバラだったそれが、なぜか不思議に1つの作品として統一性を持つのですから不思議です。
そして、その組み合わされ方というか、統一性の持たせ方は、見る人によって少しずつ違うと思うのです。その辺が、この作品のおもしろさであり魅力の1つなのかも知れません。
「総合評価 ★★★★☆☆ 95点」
「この21グラムの意味するものは…?」

「ストーリー」(MOVIE Walkerより)(↓ネタバレ注意!)
ニューメキシコ。クリスティーナ(ナオミ・ワッツ)は、ドラッグに依存していた過去を断ち切り、今では優しい夫と幼い2人の娘に囲まれ幸せな生活をおくっている。
前科を持つジャック(ベニチオ・デル・トロ)。信仰に没頭することで心の平穏を保っている彼は、クジで当たったトラックも神が与えてくれたと信じて疑わない。貧しいながらも真面目に働き、妻マリアンヌ(メリッサ・レオ)と2人の子供を養っている。
大学で数学を教えていたポール(ショーン・ペン)は、余命1ヶ月と宣告され、唯一の治療法である心臓移植の順番を待つ身。別居していた妻メアリー(シャルロット・ゲンズブール)はポールの病状を聞きつけ家に戻り、彼が死ぬ前に子供が欲しいと願う。
ある日、クリスティーナに一本の不幸な電話でかかってくる。病院に駆けつけた彼女を待っていたのは、トラックに轢き逃げされた娘の夫の死の知らせだった。悲しみのあまり自分の殻に閉じこもり、すべてに無気力になってしまうクリスティーナは、やめていたドラッグにもまた手をだしてしまう。
クリスティーナの家族を奪った犯人、その人物こそジャックであった。とっさに逃げた彼だが、3人の死を知ると、妻の制止を振り切って警察へ出頭。神から贈り物のはずだったトラックは、皮肉にも彼を絶望の底へと陥れたのだ。ジャックは、神に“裏切られた”怒りを面会に訪れた牧師にぶつけた。
3人の命を奪った事故は、しかし1人の男の命を救う。クリスティーナの夫の心臓はポールへと移植された。しかし手術が成功すると、ポールとメアリーの心の溝は以前のように広がりはじめる。別居中に妻が中絶したことを知ったポールは、二人の愛がすでに終わっていることに気付いた。
そんななか、調査会社を使いドナーの身元を突き止めたポールは、幾日もクリスティーナを見守り続けた末、思い切って声をかける。冷たくあしらうクリスティーナだが、やがて彼女の心をいたわり、温かく包み込むポールに心を開いていく。ついにポールが自分の心臓のことを告白すると混乱のあまり激怒するが、彼のまっすぐな想いは、すでに彼女の心に届いていた。しかし、ポールを愛し始めたことで、感情を取り戻し始めたクリスティーナは、あらためて失くした愛の重さに身も心も引き裂かれていく。悲しみを終わらせるために、クリスティーナはポールにジャックを殺してくれと頼んだ。
一方、証拠不十分で釈放されたジャックは、その意味を知る。自分で自分の罪を裁かねばならないのだ。真夜中、息子が欲しがっていたハムスターの籠をそっと彼の枕元に置き、ジャックは家を出た。遠く離れた町で答えを探すために黙々と働くジャック。
1つの心臓が、遂に3人の運命を引き寄せる……。
この作品のタイトル『21グラム』というのは、人が亡くなった時に軽くなる重さだということです。物理的に本当に21グラム軽くなるのかどうかは、わかりません。
しかし、この作品では、「生が失われることによって生まれる喪失感や絶望感など、残された者が感じるもの」を、人間関係や信仰、愛、出会いなどに焦点をあてながら、「21グラム」という言葉でで表現しているのではないかと思います。
そうした表現の難しいテーマを出演しているジャック役(ベニチオ・デル・トル)、ポール役(ショーン・ペン)、クリスティーナ役(ナオミ・ワッツ)の三人がまさに感動的な演技と存在感で表現してくれています。
特に、←ベニチオ・デル・トルの存在感は、すごいですね。
この作品は、すごく難しい作品(時系列がずれている内容がコラージュ形式でつながっているので)であるのですが、名作であり、見る者の心に突き刺さる重たい作品でもあります。
この作品は、私の苦手とする時系列を無視し、個々の話の断片の1つ1つをコラージュ作品のように組み立て構成していいます。
見始めてから、少しして、そういう構成であることに気づいて、少し緊張しながら見ていたのですが、全部見終わってみると、全くバラバラだったそれが、なぜか不思議に1つの作品として統一性を持つのですから不思議です。
そして、その組み合わされ方というか、統一性の持たせ方は、見る人によって少しずつ違うと思うのです。その辺が、この作品のおもしろさであり魅力の1つなのかも知れません。
「総合評価 ★★★★☆☆ 95点」
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Posted by no-bu at 20:31│Comments(0)
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