ラスト・サムライ
2012年09月16日
「まだ、見てなかったのかよ~???」という声が聞こえてきそうですが、オスカーノミネートで以前に話題だった作品で、見たいとは思っていたのですが、なぜかしら今まで私の目にとまることがなかったんです。
「ストーリー」
19世紀末。南北戦争の英雄、オールグレン(トム・クルーズ)は、原住民討伐戦に失望し、酒に溺れる日々を送っていた。そんな彼が、近代化を目指す日本政府に軍隊の教官として招かれる。初めて侍と戦いを交えた日、負傷したオールグレンは捕えられ、勝元(渡辺謙)の村へ運ばれた。勝元は、天皇に忠義を捧げながら、武士の根絶を目論む官軍に反旗を翻していた。異国の村で、侍の生活を目の当たりにしたオールグレンは、やがて、その静かで強い精神に心を動かされていく。
前回のSAYURI同様、↓のようなあまり良くない評価がこの作品にも多いですね。
「アメリカ的大量消費型資本主義の発想に犯されている人々は絶賛しそうな映画。時代考証は100年以上経った今見ても酷く、武士道に対する憧れに隠れた無理解がぷんぷん匂う」
何で、日本の人って、アメリカ人が日本を描くときに、なぜこんなに「時代考証」にこだわるのかな~?
別に、一つのハリウッド的エンターテイメントして作品に向き合えば、その辺は多めに見ることができると思うんですけどね。
アメリカ人が日本の歴史書や歴史的ドキュメンタリーを編集したというのなら、別なんですが…。
話を戻します。
いや~、やはり「世界の渡辺謙」。すばらしすぎます。
トム・クルーズも良いのですが、その存在感も薄れるくらいのオーラです。
オスカー
へのノミネートも頷けます。
さて、この作品のモチーフとなったのは「西郷隆盛」のようですね。
西郷隆盛は、江戸無血開城の立役者であり、日本の新しい時代を開いたヒーローであったわけですが、有名な「征韓論」をめぐり大久保利通と対立し、地元の鹿児島へ帰っていきます。
鹿児島に戻った西郷隆盛は、周囲の士族たちのリーダーとなり、あの「西南戦争」を引き起こすのですが、結局は政府軍の圧倒的な兵力と武器の前に敗れてしまいます。
本作品でも、若き天皇を前にして、「廃刀令」に背いて議会を後にするシーンもあるように、そのころの武士たちは、廃刀令によって刀を持つことも禁じられ、生活も苦しくなり、そのフラストレーションが各地で頻発した士族の反乱として現れたわけです。
上にあげた「征韓論」も西郷隆盛がそんな士族たちを救おうと提案したものでした。
そんな西郷隆盛を担いで反乱を起こした薩摩軍は、破れはしたが、最後の最後まで戦い、誰一人降参して命乞いをするものなどいなかったといいいます。
渡辺謙の演じる勝元は、その人物像、その時代状況、おかれた立場などとすごく重なって見えます。
確かに「時代考証」という点から見ると、???という点が多いが、そういう視点を前もって持ちながら、そこにかいま見られる人間像というか武士の精神というか、その辺を中心に見ていくともっと深く見れるんじゃないかな。
あっ、そうそう本作で「真田 広之」のno-bu的な評価もかなりあがりましたよ。
しぶい、良い演技していますね。
公式サイト→こちらをクリック!
「総合評価 ★★★★☆ 90点」

「ストーリー」
19世紀末。南北戦争の英雄、オールグレン(トム・クルーズ)は、原住民討伐戦に失望し、酒に溺れる日々を送っていた。そんな彼が、近代化を目指す日本政府に軍隊の教官として招かれる。初めて侍と戦いを交えた日、負傷したオールグレンは捕えられ、勝元(渡辺謙)の村へ運ばれた。勝元は、天皇に忠義を捧げながら、武士の根絶を目論む官軍に反旗を翻していた。異国の村で、侍の生活を目の当たりにしたオールグレンは、やがて、その静かで強い精神に心を動かされていく。
前回のSAYURI同様、↓のようなあまり良くない評価がこの作品にも多いですね。
「アメリカ的大量消費型資本主義の発想に犯されている人々は絶賛しそうな映画。時代考証は100年以上経った今見ても酷く、武士道に対する憧れに隠れた無理解がぷんぷん匂う」
何で、日本の人って、アメリカ人が日本を描くときに、なぜこんなに「時代考証」にこだわるのかな~?
別に、一つのハリウッド的エンターテイメントして作品に向き合えば、その辺は多めに見ることができると思うんですけどね。
アメリカ人が日本の歴史書や歴史的ドキュメンタリーを編集したというのなら、別なんですが…。
話を戻します。
いや~、やはり「世界の渡辺謙」。すばらしすぎます。
トム・クルーズも良いのですが、その存在感も薄れるくらいのオーラです。


さて、この作品のモチーフとなったのは「西郷隆盛」のようですね。
西郷隆盛は、江戸無血開城の立役者であり、日本の新しい時代を開いたヒーローであったわけですが、有名な「征韓論」をめぐり大久保利通と対立し、地元の鹿児島へ帰っていきます。
鹿児島に戻った西郷隆盛は、周囲の士族たちのリーダーとなり、あの「西南戦争」を引き起こすのですが、結局は政府軍の圧倒的な兵力と武器の前に敗れてしまいます。
本作品でも、若き天皇を前にして、「廃刀令」に背いて議会を後にするシーンもあるように、そのころの武士たちは、廃刀令によって刀を持つことも禁じられ、生活も苦しくなり、そのフラストレーションが各地で頻発した士族の反乱として現れたわけです。
上にあげた「征韓論」も西郷隆盛がそんな士族たちを救おうと提案したものでした。
そんな西郷隆盛を担いで反乱を起こした薩摩軍は、破れはしたが、最後の最後まで戦い、誰一人降参して命乞いをするものなどいなかったといいいます。
渡辺謙の演じる勝元は、その人物像、その時代状況、おかれた立場などとすごく重なって見えます。
確かに「時代考証」という点から見ると、???という点が多いが、そういう視点を前もって持ちながら、そこにかいま見られる人間像というか武士の精神というか、その辺を中心に見ていくともっと深く見れるんじゃないかな。
あっ、そうそう本作で「真田 広之」のno-bu的な評価もかなりあがりましたよ。
しぶい、良い演技していますね。
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「総合評価 ★★★★☆ 90点」
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Posted by no-bu at 22:47│Comments(0)
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