シー・ビスケット
2012年09月16日
「ストーリー」
1929年、アメリカの大恐慌時代に、自動車ディーラーとして成功を収めたハワード(ジェフ・ブリッジス)は、最愛の息子を交通事故で亡くし、その影響で妻にも去られてしまった。
失意のどん底に陥ったハワードだが、運命的に出会った女性マーセラ(エリザベス・バンクス)と結婚し、乗馬好きな彼女の影響を受け、やがて競馬の世界に興味を持つようになる。
馬の魅力に引かれ、馬主となる事を決めたハワードは、有名厩舎で調教師を探している途中に、故障した1頭の競走馬に愛情を注ぐ孤独なカウボーイのトム(クリス・クーパー)に出会い、彼を調教師として雇う事にする。
調教師になったトムが、ハワードから競走馬の購入を任され、ある競馬場に立ち寄った時、小柄で気性の荒いサラブレッドと運命の出会いをする。
その馬の名前は“シービスケット”、良血なサラブレットの両親から生まれたものの不遇な時を過ごして、安い値段で売りに出されたのだった。
しかし、あまりの気性の荒さにどの騎手もシービスケットに騎乗することが出来ず、困っていたトムは、厩舎でシービスケットと同じ様に気が強く、数人の厩務員を敵に回し派手な乱闘をしていた騎手・レッド(トビー・マグワイア)が目に留まり、彼をシービスケットのジョッキーとして起用するのだったが…。
実際、観てみると思っていた印象とは少し違っていた。
この作品には、実話をベースにしているということもあって、かなり「リアルさ」を感じてしまう。
その感覚を生み出しているもとは、この物語が一人で成し遂げたのではなく、三人の主人公達が互いの弱さを補完することによって、逆境を乗り越えながらのものであるという事からくる厚みだろうか?
絶望、失意、そこからくる諦め…。
そんな中にも、運命のような出会いがあれば、人はお互いに惹かれあい、繋がりあい不思議な力で、道を切り拓くパワーを生み出す。
それじゃ、そうした運命的な出会いは、あくまでも「運命」であって、そこに行き着く人とそうでない人の差は、あくまでも「運の差」なのだろうか?
no-buはそうは思わない。
そうした「運命」を引き寄せるのも、その出会いが「ターニング・ポイント」なのだと感じるのも結局は自分自身であると思う。
付け加えてれば、それも、「ちから」の一つといえるのではないかと思う。
長い人生において、つまずいたり、遅れたりすることを悲観するべきではない。
そこに「道を拓こうとする意志」さえあれば、その意志を強く持ち続ければ、そのつまづきや遅れは、新しい自分を創造するチャンスに転化する。
私は、まさに自分のこれまでの人生経験から、素直に、そして力強くそう思えるし、訴えることができる!
「総合評価 ★★★★☆ 85点」
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Posted by no-bu at 22:52│Comments(0)
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